フォードマスタングコンバーチブル(2005年モデル)のレンタカーに乗ることができたので、たくさんの写真とともにレポートします。この車は以前、ニョッキで注目していましたが(この記事)、ハワイでオープンカーに乗るぞと意気込んで適当にコンバーチブルを借りてみたら、これだったのです。なんだか運命的なものを感じます。2005年7月現在、日本ではまだ発売されていません。Hertzレンタカーはフォード車を多く扱っており、ニューモデルの入れ替えも早いようです。
全幅1.8メートルを超えるワイドなボディ。丸目を基調とした彫りの深いフロントマスク。フード(ボンネット)はなだらかに盛り上がり、これぞアメ車と言わんばかりの強烈な外観です。日本で走るとさぞ目立つと思います。
今回乗ったのは、4リッターV6のOHVで210馬力の5速オートマチック車です。ロングノーズなので、エンジンルームは割と隙間があります。4.6リッターV8SOHCならもう少し詰まっていると思います。
V型4リッターともなると、エンジンも鉄の塊という感じがします。下から凄いトルクがあるので、アクセルペダルを軽く踏んだだけで、重い車体なのにグイグイと加速できてしまいます。ラグジュアリーサルーンといっても良い感じです。フリーウェイを長時間走ってても疲れにくいのがアメ車の味付けでしょうか。
さすが車体が大きいだけあって、トランクにはスーツケース2個とボストンバッグ2個ぐらい入りそうです。マツダロードスターと比べたら雲泥の差です。コンバーチブルだからと荷室で不自由することは無いと思います。
トランクに閉じ込められたときに、中から開けることができる緊急脱出用ハンドルがついていました。訴訟大国アメリカらしい装備です。ちなみに、トランクを開けるレバーは車内にはなく、リモコンキーでアンロックします。オープン状態で駐車しているときに、他人にトランクを開けさせないためですね。リモコンにはドアのロック、アンロック、トランクオープン、そしてホーンボタンが付いていました。このホーンボタンは、広い駐車場で自分の車を探すときにプップッとクラクションを鳴らしたりするんでしょうか。
フェラーリの跳ね馬エンブレムではありません。マスタングには走る馬 (Galloping horse)のエンブレムが付いています。グリルはスポーツカーらしく、ハニカム状になっています。実際に正面から見てみると、グリル開口部はかなり大きい感じがします。とにかく迫力があります。
2005yearモデルはレトロなデザインのこの目が特徴です。シールドビームではありません。ちゃんとバルブが入っています。
V6モデルには、65扁平の16インチホイールが装備されています。V8のGTに比べてタイヤが分厚いですが、本革シートのフワフワ感と、足回りのバランスが良く、外観からは想像できないほど、くつろぐことができます。とってもアメ車っぽい。
リヤビューもフェンダーの張り出しが迫力あります。リヤコンビネーションランプはターンシグナルが赤ですが、日本仕様では黄色に変更されると思います。アメ車は赤い方向指示器も結構多いのです。
クラシックなメーターデザインが実にカッコイイ。メーターの枠はステンレスではなくて、クロームメッキされたプラスチックです。ステアリングホイールも本革ではなく、触ってみると安っぽい感じがするのは少し残念です。でも本革シートはいい匂いがします。アメリカ製のソファのようなシートの柔らかさは、インプレッサのシートの硬さとまるで方向性が逆です。
センターコンソールには日本車と同じような装備が入っていますが、エアコンはマニュアルです。オープンカーでオートエアコンはあまり意味が無さそうなので、問題ないと思います。ATのシフトレバーは飛行機風で、これもクラシカルで良いです。Dレンジからニュートラルに入れるときにボタンを押さなければならないのはフォード流でしょうか。
幌はAピラー上端のロックをレバーで解除し、ルームミラー付近のスイッチを押すと開きます。最初に窓が降りて、自動で幌がたたまれていきます。所要時間は15秒ぐらいです。乗ったまま開閉できます。フロントシートを前に引けば、後部座席の足元も広くなります。幌を閉じていても天井が高いので(コブシ2-3個入る)、4人乗車でも意外と使えそうです。
オープン状態です。なにしろデカイので、横綱がパレードできそうですね。ちなみに幌を閉じているときは、ドアの開閉時に一瞬、窓が1センチほど自動的に下がります。なかなか文章では説明しにくいですが、なにしろ、窓を閉めたままでドアを開けると、窓がほんの少し上げ下げされるのです。凝った仕組みです。
カーステレオのことも書いておきましょう。とにかく低音がパワフルです。ドア内蔵スピーカーなのにサブウーハーのように強烈な低音が出ます。ドアの中に20cmぐらいのユニットが入っていそうです。スピーカーグリルはネジ止めされていました。オープン状態でもブンブンとドアを唸らせることができるので、ズンドコ方面にはチューニング不要でしょう。
この車が日本に入ってくるのはいつ頃になるんでしょうね。300万円ぐらいになりそうなので、たまに見かけるぐらい走ってるかもしれません。ボディが大きくて、狭い駐車場や路地には向かない車なので、そのあたりの覚悟さえできたら、これでアメ車を楽しむのも悪くないですね。
フォードマスタング2005の本(洋書)
Mustang 2005: A New Breed Of Pony Car (Launch Book)
歴代マスタングが載ってる本(洋書)はこちら
Mustang Field Guide: 1964½ - 2005
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