アナログでの位相合わせ
さて、音質はパッシブネットワークの抵抗で微調整できるから良いとして、この純粋無垢なアナログシステムでセンターの音が右にベッタリ寄るのはなんとかならないでしょうか。といっても全部右から聞こえるわけではありません。たとえば昔のジャズアルバムで、センターにピアノ、左がサックス、右がベースとドラムというように録音してあるソースを鳴らすと、右からピアノとドラムとベースが聞こえ、左からサックスが聞こえます。要するに、センターの音が右に思いっきり寄せられてるわりに、元々左に振ってある音はちゃんと左から聞こえるのです。これってどういうことでしょう?
ちょっと考えてみました。運転席が右側にあるので、定位が全体に右によるのは当然。これを無理矢理左に寄せようと思うなら、アンプの出力を左側だけ上げてやるしかない。しかし、そうすると音像が左に寄るとともに、ものすごくバランスの悪いセンター音像が出てきます。左に重い音、と言うといいでしょうか。演奏によってセンターが揺れる感じがします。では、左右のレベルを揃えたままで右に寄ったピアノをもう少し左に戻してやるにはどうすればいいのか。そういえば、サブウーハーを設置したとき、位相が合うと後ろの音が前の音に引っ張られて、体より前から低音が聞こえてくることを経験しました。これと同じ原理で、左の音が右の音を引っ張ってくれたら、もう少しセンター寄りになるんじゃないでしょうか。きっと今は左右のツイーターの音が思いっきり位相ずれを起こしてて、センターに録音された音でさえ、左右に音が分離してしまっているんでしょう。そうだ、きっとそうに違いない。
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コメント
音、相当にブットくなったみたいですね(^_^)
今後のアナログでの位相合わせの件ですが
>左の音が右の音を引っ張ってくれたら、もう少しセンター寄りになるんじゃないでしょうか。
で正解だと思います。
自分は前車(アナログ)のとき、左chの音がキッチリ自分の方向に向いていて左chの音が強すぎたのでHUで右chの出力をかなり大きめにして位相をあわせていましたが、これって運転席の人だけが快適な調整で全体としては音場が右下に下がってしまっていて、助手席に乗った人には「音が右ドアに張り付いている」と度々指摘されていました。
人の好みは人それぞれですが一般的にはダッシュボード上のどまんなかに音が定位するのが正しい調整方法。 現車(アナログ)にオーディオを取り付けるとき「左chの音を(バランスコントロールで)すこ〜しだけ強くすると左chに引っ張られて右に傾いていた音場がど真ん中に持ち上がるよ」と教えてもらってその通りにすると事実そうなって、その日以来 位相調整の悩みからは全く解消されました(^_^)
それにしても、タカヒトさんの音、聴いてみたいなぁ。 とりあえずそちら方面に行く予定は全くありませんが(^_^;
投稿: サスケ | 2005.03.30 23:50
やっぱりバランスを左よりですか。
デジタルアウトはバランスもスルーなので、アンプをモノINにして1-3,2-4で試してみます。
投稿: タカヒト | 2005.03.31 12:36
私はボーカルがセンターではなくて右にはりついています。
いろいろ調べますとボーカルの基音400Hz前後の位相が逆相になっているのが原因かなと思っています。
つまり、「400Hz前後が打ち消しあって間接音が右端のほうであっている」ということでしょうか。
投稿: 三重の坂○ | 2005.05.04 20:35
コメントありがとうございます。
アナログシステムでの位相干渉問題は考え始めるとなかなか奥深いので新規投稿して、もういっちょ考えてみます。
投稿: タカヒト | 2005.05.05 00:52
ども、凄く久々に覗いてみました。
元々定位を気にしない私が言うのもなんなんですが、定位にこだわらず、音の繋がり・広がり・奥行きを調整していくと、(ある程度)定位って勝手にまとまってくると思うのですが・・。
かくいう私は、最近は音が面になって体にぶち当たってきます(笑)。
また、一度聴かせてください。
投稿: f | 2005.05.06 17:47
”気持ちよい音”、”疲れない音”。
そして漠然と前方からボーカルが出る。
運転席、助手席両方で楽しめる。
私はそういう感じがいいと思います。
これってもしかしてすごく難しいかも。
投稿: 三重の坂○ | 2005.05.06 19:04
そうですね。モニターしてるわけじゃないですから、どこぞのコンテストのように正確な定位は必要ないと思います。
気持ち良く聴くためには位相ずれを解消しないといけないですね。位相が合えば定位は自然とまとまると思います。
とにかく反射音の多いダッシュから上の領域をどう使うかが今の課題です。キックパネルにツイーターを設置するのが流行った意味も分かります。距離を稼いで左右の位相差を減らすのと、フロアマットでの吸音でしょうね。位相さえ合えば8kHzぐらいから上の帯域は耳の錯覚で上の方から聞こえて来ますし。
あえてダッシュ上にツイーターを置くなら端っこに寄せずにもっと中央寄りの真正面、それこそ運転席側はメーターフードの上にでも置けばいいのになあと思いますが、皆さんも可能であれば試してみてください。
投稿: タカヒト | 2005.05.07 00:40
懐かしいアンプを使ってますね、名器ですね^^
トルクのあるアンプなので、苦労しているのではと思います
位相の問題よりも、反射音の問題だと思いますが
いかがでしょうか?
サイドウィンドウを全開と全閉で、リアシートの真ん中で聴いてみて、
サウンドステージが違っていたら、反射音の悪戯だと思います^^
サウンドステージに変わりがなければ、
ドアウーファーの暴れだと思います、お使いのアンプは、
ミュージックパワーがすごいですから^^
ドア周りを、かためる必要があるかも知れませんね
投稿: nao | 2008.10.31 03:47
>naoさん
多分、はじめまして^^
この記事を書いた2005年から色々と考察を進めまして、反射音の悪さには随分と対処を施してきました。
まず、ツイーターをカーオーディオ用によくあるタコヤキ型のドームツイーターではなく、バッフルのあるモレルにしました。横や後ろに高音が回りこまないようにするためです。
それから、左のツイーターが右ドアガラスに向くようなセッティングをせず、角度的には運転手の顔を狙うようにしました。右のツイーターもほぼ真正面を向いていて、運転手を狙います。これでツイーターの反射音はフロントガラス含めて、最小限に抑えられたと思います。
ウーファーに関しては、左右で向かい合わせなのでどうしようもないと思っていたのですが、禁断の?左右逆相セッティングでピタリと合わせました。これは多分、聴いてもらわないと信じてもらえないでしょうけど、ノーマルセッティングより音が厚くなりました。また、後日記事を書きます。
投稿: タカヒト | 2008.11.02 23:34