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2005.03.29

アッテネータ作成

050328c同軸デジタル出力のあるサウンドモニターCDT-300Xを手に入れた。せっかくだからデジタル出力で外部DACにつないでみよう。つないでみた。DACから最大音量固定でアナログ出力されるので、それを絞らないととてもじゃないけど聴いていられない。じゃあアッテネータを自作してしまおう、というのが前回までのあらすじです。

ここでいうアッテネータというのは簡単に言うと音を絞るボリュームです。DACとアンプをRCAケーブルでつなぐ途中に挟み込んで、アンプの手前で音量を絞ります。順に流れを説明すると、CDT-300XをCDトランスポートとして、CDから読み込まれたオーディオデータが同軸デジタルケーブルを通してフルビットのままDAC-101に入り、そこでDA変換されたアナログ音声がRCAケーブルでアッテネータに入ります。アッテネータで任意のレベルに絞り、アンプに入力されます。つまり、途中にイコライザーとか余計なものが一切なく、ボリューム以外、素のままの音が出せるセッティングなのです。DSPで音加工テンコ盛り状態とは対極に位置する訳です。

050328aこれが材料です。アッテネータの作成はウェブで色々調べて、東京光音のアッテネータが良いというのを知りました。これがもう受注生産となっていてなかなか売ってないのですが、運よく在庫品が入手できました。2CP-2511SAの10kΩです。5000円ぐらい。それとラジオデパートで買ったアルミケースとRCAジャック4個。さらにボリュームにつけるツマミは楽器屋でFender Jazz Bass用USAカスタムパーツの7角形ノブを選びました。こだわってるでしょ?単に秋葉原で買い忘れただけです。
まずケースの穴あけから。RCAジャックは結構大きな穴を開けないと入りません。電動ドリルで6mmの穴を開け、そこからリューターで広げていきました。8mmぐらいのドリルがあればもっと簡単だったんでしょうけど、結構時間が掛かりました。

050328b内部の配線はモガミの2473からシールドをむしった芯線を信号線にして、グランドには引き出しの中に適当にあった銅単線を使いました。大昔にエレキの配線を換えたときに買ったものでしょうか。これを和光ケミカルの銀ハンダでハンダ付けしたのですが、2473の発泡ウレタンが硬くて、ボリュームをいじくってるとRCAジャックにハンダ付けした根元からパキッと断線してしまうのです。これは困りました。小さいケースを買ったものだから、配線は思いっきり短いし、こんな簡単な電子工作に何時間も掛けてる自分が嫌になってきました。でも配線には2473を使いたい。そこで発泡ウレタンのチューブにニッパーで切込みを入れて曲げやすくしてみると、案外うまくいきました。グランド側はわりと適当。ちなみにアッテネータの端子には番号が振ってあって、「1」に入力ホット、「2」に出力ホット、「C」に入出力のグランドをハンダ付けします。2段ボリュームなので、上下でLRになります。どっちがLでどっちがRでもいいです。

050328dジャジャーン。出来上がりました。昼から始めたのにもう夕方です。ただのボリューム箱なのになんでこんなに掛かったんでしょうね。ついでにアッテネータからアンプにつなぐためのRCAケーブルをもう1本と、バイアンプ接続するためにパッシブネットワークにつなぐスピーカーケーブルも作りました。まずは家のステレオで動作チェック。CDプレーヤーとプリメインアンプの間につないで、ボリュームを絞ってみると…音が小さくなった!音が小さくなることに感動したのも多分これが初めて。

さあいよいよ車に取り付けます。アッテネータを絞って配線し、徐々にツマミを回していきます。音が!音が!大きくなってくる!ぬひょ~っ!今までやってきたカーオーディオいじりを全て忘れ去ってしまっても良いと思うぐらいの、実に中身の濃い、音に重量感があると言いますか、エネルギーに満ち溢れた音がドアトリムのメッシュを物ともせずに突き破ってきます。そうかあ、こんな音がCDの素のままの音なのかあと今さら思いました。ドラムの音なんかが特に凄くて、パンパン!ドロン!ドフドフ!ともう生っぺー迫力。マンション住まいには嬉しい最高のリスニングルームが出来上がりました。

高音がちょっときついかなと思って、パッシブも4個あることだし、バイアンプ接続することにしました。しかしここで問題発生。DACからは2chしか出ていませんから、アンプの1-2chにつないでいます。アルパインのアンプ 3555は4ch入力ですが、3-4chのインプットをスイッチで1-2に切り替えると、ゲインも1-2と同じにされてしまうのです。つまり、バイアンプ接続にしてツイーター側のゲインを下げようと思っていたのにできませんでした。こうなると、あとはパッシブネットワークの改造しかありませんね。実はこういうこともあろうかとセメント抵抗を買ってあるのです。来週はいよいよパッシブネットワークの改造です。

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コメント

はじめまして。Robertoと申します。

カーオーディオはよくわかりませんが、家庭用プリアンプを同じ東京光音ボリュームに交換して、高性能に驚いております。アルプスとは全然違う音で、何よりボリュームだけでこんなに音が変わるということに驚愕!

カーオーディオは純正のままですが、参考にして少しいじってみようかな...

投稿: Roberto | 2006.01.30 17:45

カーオーディオに使うのは勿体ない代物ですが、同じ買うなら評判のいい奴をと思って東京光音にしました。DACとパワーアンプの間にこれ1個が挟まっていますから、音にもろ影響してると思います。

スタジオ機材でも人気のあるビンテージものは音が痩せないだけでなく、適度に音にメリハリが付くものがあります。心地いい音に変化すると嬉しいですね。

投稿: タカヒト | 2006.02.13 12:36

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ようやく元気になってきて、アトリエに戻って仕事も再開。 先日行ったプリアンプのボリューム交換の報告です。 僕のミズナガ・プリアンプについているのはアルプス電気のミニディテント・ボリューム100kΩです。品質には定評があるようですが普通のカーボンブ...... [続きを読む]

受信: 2006.01.30 17:46

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