高域がきついと思っていたら
オフで他のクルマのオーディオを聴かせてもらいました。うちではどうも耳にきつくて聴いていられなかったミュートトランペットが普通に聴けるのです。今までシンバルがきついからと8k~12kHzあたりをかなり下げていたのですが、実はツイーターのレベルがそもそも高すぎだったようです。そうすると4k~8kHzまでの帯域は実質持ち上がっていることになり、この帯域にピッタリはまるミュートトランペットの倍音がキンキンに聞こえていたのです。ピアノやサックスならこの帯域はあまり出ないので気付きませんでした。
一度イコライザーをフラットに戻し、レベルあわせからやり直しました。ツイーターへの出力をカットし、ウーハーだけで丁度いい音量までボリュームを上げます。ベースやスネアが心地いい音圧まで上がったところで、ツイーターのボリュームを徐々に上げていきます。これ以上上げると、例の8k~12kHzが耳にきついというぐらいで止めます。そして、マイルスのラウンドアバウトミッドナイトを掛けてみると…全然きつくない。中古スピーカーなので、変なクセがついていると思って極端なEQを掛けていましたが、実はそこそこフラットでした。ツイーターのハイエンドが伸びないのはまた追って調整していくとして、とりあえず高域キンキンの悩みは解決しました。
ウーハーだけで鳴らしているときに気付いたこと。それは単体で鳴らしていて他のスピーカーと干渉していないのに2kHz付近が歪んでいたことです。ドアトリム内の回り込みによって、自分自身で歪みを作っているのだと思います。今日はEQで補正しておきましたが、これはデッドニングで解決したいところです。スピーカーを1本ずつ鳴らして、歪みが起きていないかを確認するのは大事ですね。特に大音量にして、キックとベースは大丈夫だけどボーカルがウワンウワンと歪むなんていうのを全部のスピーカーを鳴らしてから見つけようと思うと、クロスは大丈夫か?ツイーターとウーハー間の位相ずれか?と原因究明への手数が多くなってしまいます。
もうひとつ気が付いたこと。モノラルソースを再生してタイムアライメントでセンターを顔の前にあわしても、定位がふらつきます。原因を推測すると、たとえ左右のスピーカーで位相が合っていても、距離が違うので耳まで到達するまでに周波数特性が変化しているのだと思います。それで音程によって左右それぞれ引っ張られてふらつくのでしょう。特に左のスピーカーの音は反射音の干渉をたくさん受けながら耳に到達するので、モノラルソースを鳴らしても左右同じ波形にはなっていないと思います。さらに反射音の影響というのは音量によって変わっていると思います。音量に対してリニアに反射音が増えれば、左右独立EQでもあれば補正できるでしょうけど、ダッシュボードとガラスでは、音量に対する反射量のカーブが違っていると思います。こういうときProtoolsのプラグインにあるWAVESのC4のようなマルチバンドコンプがあればサッサと補正できるのですが、なにより手っ取り早いのは、とにかく音量を上げて直接音を聞かせれば、中途半端な音量でほどほど濁ってしまうよりも、左右の音の差が減りそうな気がします。ただし、余韻は濁り、ビビリも増えるのでデッドニングも厳しくなると思います。
次の課題は、200~500Hzあたりを4dBほど下げてボーカルの下のほうをスッキリさせているのをなんとかデッドニングで解決すること。これさえ抑えられたら、EQをバイパスできる日も近いです。DEX-P1はEQを入れた途端に音が痩せますから、多少バランスが悪くてもEQはバイパスしたいぐらいです。
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